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第17回卒業式が行われました!
桜の開花の時を迎え、いよいよ春本番が訪れようとしています。
 本日、北区立王子桜中学校第17回卒業証書授与式を挙行するにあたりまして、PTA会長関(せき)口(ぐち)正法(まさのり)様のご臨席を賜り、そして卒業生の保護者の皆様が見守る中、こうして無事に実施できますことを、心より感謝申し上げます。
 さて163名の卒業生の皆さんには、今卒業証書を一人一人に手渡しました。一人一人のこれからの新しい生活への希望と決意がうかがえる輝いた表情を間近に見ることができ、感無量の思いでいっぱいです。あらためてご卒業おめでとうございます。皆さんは9年間の義務教育を修了し、それぞれの道を歩き始めます。
 
さて、皆さんが最高学年として迎えた今年度も、新型コロナウイルスの感染拡大による影響は、学校生活にさまざまな影を落としてきました。さまざまな行事の延期や中止を判断せざるを得なかったり、部活動も活動時間の短縮などを余儀なくされました。長期間にわたる感染対策の徹底にもかかわらず、思うように改善しない状況に、皆さんもやりきれない思いを抱えたことが幾度となくあったかもしれません。

 しかし、そんな状況の中でも皆さんは下を向くことなく、前向きな学校生活を送ってくれました。皆さんが楽しそうに友達や先生方とおしゃべりしたり、笑ったりしている様子を見て、私もホッと安堵の気持ちを抱いていました。そんな中で迎えた昨年5月の体育祭には、皆さんの特別な思いが込められていたと感じました。感染症予防の対策の徹底や限られた練習時間の中で、それでも皆さんは自分たちの体育祭を創り上げるべく努力をしてくれました。3年生だけで完成させた男子の力強い王桜演舞と女子の心から楽しそうなダンスは今でも目に焼き付いています。間近で食い入るように見ていた1,2年生にとっては最高学年の先輩への憧れの姿として心に残ったと思っています。思うようにならない辛さや不安を乗り越え、自分たちにできることを探し努力し続けることの大切さを皆さんから教えてもらいました。

そして季節は秋から冬へと向かい、受験に臨むときが近付いてきました。そんな時、皆さんと行った面接練習はとても印象に残っています。緊張しながらも高校生活への目標や将来の夢を真剣に語ってくれた表情からはこの3年間の成長を感じることができました。また、皆さんがこの1年間たくさんの友達や家族の方たち、そして先生方に支えられ、励まされながら進路に向き合ってきたことを強く感じました。受験という高いハードルを越えた今、皆さんには、次の人生への扉が開こうとしています。これからは自分の意志や行動で未来を切り拓くことができます。王子桜中の卒業生としての誇りを胸に、将来の自分の夢に挑戦してください。

 さて、これから未来に羽ばたく皆さんに2つの期待をお話します。
 一つ目は、「自立」した人になってほしいということです。
 このことについては、今までも朝礼や学校だよりで皆さんに伝えてきましたが、もう一度だけお話しします。「自立」の本当の意味は、「助け合いのネットワークをもっていること」だといった人がいます。今コロナ禍の社会で、人や国が孤立したり、分断されたりする風潮が高まっていることが危惧されています。人と人をつなぐ思いやりや優しさといった人間にとって大切なものが失われてはならないと思います。卒業生の皆さんが学校生活の中でこうした思いやりや優しさを発揮している場面を何度も見てきましたし、これはこれからも持ち続けてほしいと願っています。困ったり、悩んだりしたときに素直に「助けてくれる?」「ちょっと話を聞いてくれる?」と言える相手をもつことはとても大事なことではないでしょうか?最近ではあまり聞かれない「おせっかい」とか「お互い様」という言葉も、日本人の美徳をあらわしている素敵な言葉だと思います。10年後、20年後に皆さんは「自立」した人として、誰かを支え、誰かに支えられるそんな関係をたくさん築けることを願っています。

 二つ目は、「挑戦」する人になってほしいということです。
 今年行われた北京オリンピック・パラリンピックでは、必ずしもメダルや順位にとらわれず、高い技や困難な技に挑戦した選手が多くのアスリートから賞賛される場面を見ました。フィギュアスケートの羽(はにゆ)生(う) 結(ゆ)弦(づる)選手は、今まで誰も挑戦しなかった4回転半に挑みました。本番での成功はかないませんでしたが、その勇気あるチャレンジは多くの人にリスペクトされました。
 またスノーボードの女子ビックエア決勝では、予選3位の岩(いわ)渕(ぶち) 麗(れい)楽(ら)選手が、逆転を懸けた3本目に、女子では史上初となる大技に挑みました。惜しくも成功とはなりませんでしたが、各国の選手から次々と祝福のハグを受けました。岩渕選手は前日に左手を骨折していたそうです。常に今の自分より高みを目指していこうとする態度に多くのことを学びました。
 皆さんも、昨日の自分を超えるために、失敗を恐れることなく、心に決めた目標に果敢にチャレンジし続けてほしいと願っています。

 さて、当たり前のことが当たり前でないことを思い知らされたこの2年間…でも当たり前の日常のかけがえのなさ、そして何気ないことに大切な意味や価値があることに気付かされた時間だったとも言えないでしょうか。授業中の先生とのやりとり、休み時間の友達とのおしゃべり、放課後仲間と共に部活動ができる喜び、いつもの笑顔やあいさつに励まされてきた人も多かったと思います。そうした意味では失われたものばかりではなく、今この瞬間を大切に生きることを学ぶことができたと思います。そして私たちが困難な状況の中でも、希望を失わずにみんなで支え合って乗り越えていく勇気の大切さを知りました。私たちが味わった痛みやつらさは、やがて自分自身と向き合う強さやしなやかさに変わると信じています。

 むすびに、保護者の皆様には、3年間本校の教育活動への温かいご支援とご協力をいただきまして、誠にありがとうございます。特にこの1年は新型コロナウイルスに翻(ほん)弄(ろう)された1年でもありました。お子様の進路への不安や悩みにも寄り添い、励ましていただいたことにも重ねて感謝申し上げます。今後ともへお子様の母校となる王子桜中学校を温かく見守っていただければ幸いです。卒業生の限りない前途を心より祝福し、私の式辞といたします。

令和4年3月18日
北区立王子桜中学校校長 吉原 健















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| 学校日記 | 12:49 PM | comments (x) | trackback (x) |
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